大会長 松原 六郎
(公益財団法人 松原病院 代表理事)
2019年4月20日(土)と21日(日)に、福井県福井市にあります駅横交流スペースAOSSAにて、第2回日本うつ病リワーク協会年次大会福井大会を開催することになりました。
2008年に発足したうつ病リワーク研究会は10年の歳月に亘って発展を続け、2018年2月には一般社団法人日本うつ病リワーク協会が設立されました。所属する医療機関は300機関を超え、会員数は1,000人に及ぶ勢いです。そして昨年には第1回の年次大会が福島県で開催され、あさかホスピタルのご尽力のもと、盛会に終わりました。
そのような流れを受けて、今回は、私どもの病院がありますここ福井県で、年次大会を開催させていただくことになりました。大変名誉なことと感じつつ、その責任に気が引き締まる思いでおります。
今回の大会テーマは「笑顔をとりもどすために」です。医療領域で展開されるリワークは、利用者・患者さんを中心にして、精神科医、看護師、PSW、OT、心理士など多職種で関わるチーム医療・チームケアを基礎にして展開していきます。加えて、医療の枠組みを超えて、企業を軸に据えつつ、そこに属する産業医や産業保健師・看護師、人事課や労働安全衛生担当者などとも連携、協働していくことが、リワークを展開し、利用者・患者さん、ひいてはその家族や関係者の支援に必須であることはいうまでもありません。利用者・患者さんを取り巻く周辺環境を一体的なものとして支援を行っていくことが重要であり、その意味では、広く地域コミュニティを念頭に置いた包括的なケアの一翼をリワークが担っていると見なせますし、その位置づけがますます重要視されるのではないでしょうか。と同時に、現在のリワークを持続的により発展させ、質を高め、絶えず今よりもより一歩前進させていく必要性も社会から要請されていると思われます。
本大会では、様々な講演やシンポジウムを企画しています。それらに参加することで得られる新たな知見は、きっと明日からの臨床に活かせる知識となることを期待しています。またポスター発表や口頭発表を通じて、現場のリアルな取り組みを知っていただき、またそれらをそれぞれが自院に持ち帰り、応用、発展的に活かせてもらえると幸甚に存じます。
本会期中、桜の季節は終わっているかもしれませんが、大会会場近くの足羽川河川敷の桜は大変有名です。また東尋坊に永平寺、そして、今回の大会のモチーフにしました「恐竜」で有名な勝山市の福井県立恐竜博物館等など、福井県は見所多くバラエティに富んだ地です。海の幸、山の幸にも恵まれておりますし、大会の合間に、それらを堪能していただければありがたいです。
是非とも多数の皆様のご参加を心よりお待ちしております。